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第10回SRA技術セミナー
高品質のソフトウェアを短期間でリリースする
~派生開発/システム改造/保守の課題の克服~



 今日のソフトウェア開発においては、新規の開発ではなく、既存のソフトウェアに何らかの手を加える開発が多くなっています。これは、システム改造、バージョンアップ、エンハンス、保守など様々な名称で呼ばれますが、共通しているのは、「いま動いているソフトウェアに追加・変更を行なう」という点であり、これらをまとめて「派生開発」と呼びます。
 派生開発では、設計文書が揃っていない、元のシステムの設計・実装者が担当できないといった状況や、工期が短いにもかかわらず既存ソフトウェアに悪影響を起こしてはならないなど、新規開発にはない様々な課題があります。
 今回の技術セミナーでは、派生開発の課題とそれらへの対応方法をご紹介するとともに、名古屋大学大学院情報科学研究科の森崎修司先生をお招きし、品質確保にとって重要なレビューに関して、派生開発の観点からお話していただきます。


開催概要:
日 時: 2014年9月5日(金)14:00~16:50(13:30~ 受付)
会 場: 全国情報サービス産業厚生年金基金「JJK会館」
2階会議室
東京都中央区築地 4-1-14
(地下鉄日比谷線・都営浅草線「東銀座駅」徒歩3分)
地図はこちら
主催: 株式会社SRA
参加費用: 無料(事前登録制)
定員: 50名 (定員に達し次第、申込み受付を締め切らせていただきます)
講師: 森崎 修司 氏
奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科博士後期課程修了後、 情報通信企業においてオンラインストレージサービスの開発、 システムインテグレーションに従事。
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教、静岡大学情報学部 助教を経て、名古屋大学大学院情報科学研究科准教授。
実証的ソフトウェア工学の研究の基盤とし、ソフトウェアレビュー、 ソフトウェア計測、ソフトウェアリポジトリマイニングの研究テーマに従事。 近著「なぜ重大な欠陥を見逃すのか-間違いだらけの設計レビュー」(日経BP)
お申し込み お申し込みの受け付けは終了しました
 
講演内容:  (PDF版)
14:00~14:05   ご挨拶
株式会社SRA 先端技術研究所 所長 中小路 久美代
14:05~14:45   講演1
「派生開発で高品質、短期間、低コストを実現する勘所」
派生開発には派生開発向けのプロセスが必要です。いま動いているものに手を加えるので、変更の影響を把握し、不測の干渉が起きないように設計しなくてはなりません。また、期間が短いほど、早期の品質確保が必要になります。本セッションでは、まず派生開発の諸課題を確認し、派生開発に特化した方法論であるXDDPの概要を説明しながら、先に挙げた課題にどのように対処していくかを解説します。
株式会社SRA 産業第1事業部
コンサルタント 林 好一
14:45~15:35   招待講演
「派生開発におけるレビュー ― 早期の品質確保を目指して」
派生開発/保守開発の開発プロセスが新規開発の開発プロセスと異なるように、派生開発/保守開発におけるソフトウェアレビューも新規開発のものとは異なります。本セッションでは、一般的なソフトウェアレビューに起こりがちな問題を示し、その対策として検出シナリオを用いたレビューを紹介します。その上で、派生開発/保守開発での検出シナリオ作成の方針として、拡張、変更部分の欠陥の検出シナリオ、既存部分(母体)と拡張、変更部分の整合性を確認するシナリオに分けてシナリオを作成する方法を紹介します。
名古屋大学 大学院情報科学研究科
准教授 森崎 修司 氏
15:45~16:30   講演2
「USDMを用いた上流での品質の作りこみ」
品質の確保には上流での品質を作り込むことが重要です。派生開発でも新規開発と同じく、何をなぜ作る(追加・変更する)のかを明確に押さえなくてはなりません。特に変更の仕様化に関しては、漏れなく、曖昧でなく、理解しやすいように行なう必要があり、これができないと手戻りの大きな原因となります。本セッションでは、要求仕様記述手法であるUSDMの特徴を解説し、派生開発の変更前と変更後の姿の両方を示すことにより、明確性を確保します。さらに、仕様と設計要素の間のトレーサビリティを確保する方法にも言及します。
株式会社SRA 産業第1事業部
コンサルタント 粟生木 徹
16:30~16:50   質疑応答
 
 
※ご案内内容は諸般の事情により予告なく変更することがあります。
 
詳細についてのお問い合わせは
株式会社SRA
先端技術研究所 技術セミナー担当
 Tel: 03-5979-2688
 E-Mailによるお問い合わせ
 
以上